これめっちゃよかったです。
面白くて一気に読んでしまった。

ウツの人も、ウツの人の近くにいる人も、
単に落ち込みやすい人も、
今はウツと関係がない人もにもオススメ。

ウツというトンネルをくぐり抜けて出てこれた人たちの体験が
短い漫画にまとめられています。


ギャグ漫画家の田中圭一さんが描いているので、
ノリが軽くて読みやすく、すごく助かります。

ウツのキャラが可愛くて、あ、こんなのついてるんだ〜って思うとちょっと気楽。笑

苦しいのは読みたくないので・・・。

絵ももちろん綺麗。
というか99%手●治虫。笑

昔の漫画の絵って、ほとんどのコマに背景や全身が入ってるから、
こういう状況説明型の漫画に合うなぁ。



あと、私は文筆家、合気道家の内田樹さんが好きで、
彼がウツだったということを知り、
その体験をもう少しシェアしてほしいなぁと思っていたら、
この漫画のなかに出てきていたので(買う時は気づかなかった)
ちょっと得した気分。



全てのストーリーの中で、
すごく心に沁みたのはこのセリフ。
コミケの運営に携わっていた上島えっさいさんという方のことば。

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コミケ準備会に関われてよかった

理解ある妻がいてくれてよかった
趣味を分かち合える息子がいてよかった

そしてボクはオタクで本当によかった
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ちょっと泣けた。

ウツと借金に苛まれてつらい日々を過ごすなか、
上島さんは自分のオタク的な趣味の時間を大切にしていた。
家族もそれを認めてあげていた。



そんなことしてるお金も余裕もないでしょ!
子供じゃないんだから!
責任取りなさいよ!
しっかりしなさいよ!


こんな言葉をかけていたら、
上島さんは戻ってこれなかったかもしれない。


その人が何かに感じる価値は、
他の人のものさしでは測れない。

自分がごく個人的に惹かれるものに
心を明け渡すこと。
そうすることを自分に許すこと。
人にも許すこと。

これって本当に大切だなぁと思います。

客観的に測れないものが、その人のいのちを守っている。




私自身はウツとは認定されたことはないけど(というか心療内科に行ったことがないので)
落ち込みやすい性質なので、
描かれていることがひとつひとつ、
わかるわ〜〜と沁みました。

ちょっとやばい時期あったなぁと思い、過去の記事をさかのぼったら、
なんとちょうど1年前。

病んでないって書いてるけどめちゃくちゃ病んでるし。笑


このあたりが底で、やばいって思って、
好きだったイラストを描き始めたり
心屋さんとかの心理系の本を読んだりと、いろいろ試して、大分楽になってきました。



以前の自分の思考回路って、


辛いことを乗り越えてこそ成長する、逃げちゃダメだ
こんなのは辛いうちに入らない、もっと辛い経験をしてる人はたくさんいる
(→辛いことにウェルカムな姿勢だから、どんどん辛いことが増える。弱音も吐けない)

自分は抜けてるところがあるし、気が利かないからしっかりしなきゃ、大人にならなきゃ
(→自分を信用せず、四六時中自分を見張って叱ることにエネルギーを注ぐ)

自分の趣味嗜好は子供っぽかったりオタクっぽかったりして変だからダメ。もっと受け入れられそうなものを持とう。
(→自分が好きじゃないもので周りを固めることになるし、周りの人にも本当の自分のことをわかってもらえなくなる)

将来が不安だから、とにかく節約しなくちゃダメ
(→お金がかかるから、やりたいことにチャレンジできない。好きなものじゃなくて安いものを買うから満たされない)





・・・こんなことしてて心穏やかに過ごせるわけがない。笑

自分の苦手なもの、辛いもの、好きじゃないものに向かって一直線に進んでいました。
なんたるどM。


最近、自由人の友達に
「なんでそんなに我慢してるんだろうって思ってた」と言われた。

その時の思考回路が自分にとって当たり前すぎて、
我慢をしていることにすら気づいていなかった。

今は、
好きなものにお金と時間をかけること、
嫌なものは嫌がること、逃げること、サボること、休むこと
人にかけられないようなひどい言葉や行動は、自分に対してもしないこと

そんなことを意識して、ゆらゆらと生きています。


せっかくの、世界の中で比較的
安全、安心、住みよい国なのだから、
それぞれの人の心の中も
住み心地がよくなればいいね。

まずは自分から。