2017年のマンガ対象に輝いた作品。


絵があんまりうまくないので(←)、どうかなーと思ったけど、
何がどう面白いってうまく言えないんだけど、すごくいいです。

登場人物もストーリーも好き。


ざっくり言うと、高校生の女の子が小説家になるお話、またその学園生活。



どのキャラも漫画の定型キャラとは少しずれていて、簡単には掴めない。
普通っぽいのにみんな変で、大人びてるけどやっぱり可愛げがあって。

普通の高校生の日常ものというのとはちょっと違うけど、
やっぱりみんなのやり取りを見ていると、切なかったり可愛らしかったり、
高校生という生き物が好きな私は、えへへーって嬉しくなったりします。


主人公の響はすごく魅力的なキャラだけど、
(ツンデレというほど可愛いもんじゃない(超凶暴)んだけど、やっぱり絶妙にかわいい)

私はリカが好き、というか共感できる部分がある。


なんでも上手にこなせて、
明るい人気者で、
でも常に人と一定の距離を取って、
いつも大丈夫な自分、余裕のある自分を崩さないようにしてる。

大作家の父親のように立派になりたくて、小説で結果を残したくて、でもなれないかもしれなくて、
響ほどの才能が自分にないのもわかっていて、

まぁ自分はこんなもんだし♪って大丈夫なふりをしたいけど、本当はすごく悔しくて辛い。

そんなリカが、
ストレートど直球で、本音しか言えない響と向き合って、
傷ついたり怒ったりしながらも、自分の感情を出して向き合っていく様が素敵だ。


あと、私は年上の女性に優しくされたり認めてもらえたりすると、すごく嬉しくなって、
もっと期待に応えたい、可愛がられたい、みたいな部分が小さい頃からある。
(たぶん、母親がクールすぎて愛情がわかりづらかったからだと思う)

だから、リカが編集者のふみに対して抱く、
構って欲しいとか、嫉妬しちゃうとか、そういう気持ちがよくわかる。

馬鹿みたいだけど、ガキみたいだけど、優しくされたい。響じゃなくて、自分だけを見ていて欲しい。自分だけを褒めてほしい。

そんなリカが、編集者のふみのいう通りに小説を改変してしまったことを後悔して、自分の意見を言えなかったことを悔やんで、

ふみにむかって

「次はちゃんとぶつかる。言いたいこと言う。でも、私のこと嫌わないで」
と言うシーンがもう泣けて泣けて泣けて。
(これ書いてても泣ける)


好きでいてほしいから期待に応えたい。
言われたこともそのまま受け入れてしまう。
でもそれじゃだめなんだって、
それは違うって、
勇気をもって、自分自身とふみに向かい合う。


響のストレートすぎて鋭いナイフみたいな言葉が、
彼女と関わる人たちの視界を切り拓いていく。

媚びずにまっすぐに世界と向き合う
響の立ち姿はやっぱり美しい。




響という圧倒的な才能。

私も、文章を書くのは好きだし(絵を描くのも好き)、
それなりに形にまとめることはできる方だと思う。


でも、圧倒的な力を持つ文章に出会えば、
自分のやっていることの意味が見えなくなってしまうことがある。



特別な才能があって、それをすることが好きな人。

それなりに形にする力があって、それをすることが好きな人。



敵わないのかもしれない。
世間的に見れば意味も価値も与えられないのかもしれない。



でもそれはやっぱり
やらないことの理由にはならない。
やりたい、のであれば。



「好き」がある幸せを持ってることを思い出しながら、
たまに歯ぎしりして悔しがったり、大丈夫なふりをしてみたり、
自分のやることに没頭したりしながら、
私は文章を書いていたい。